ピット

ピットイン作業中はみんなの緊張感と集中力が一気に高まる。
停止中のシートに座っているだけのドライバーといえど、まわりの様子に最大限の注意を払う。
ほんのちょっとの油断が仲間に怪我をおわせたりする危険と隣り合わせだから。
最近ではレギュレーションでピットクルーのリフューラー(ガソリンを注入するクルー)もヘルメット着用が義務ずけられている
とにかく、安全第一なのだ。
ドライバーがヘルメットをかぶるのは当たり前だが、数秒のタイムロスも許されずに危険な作業をこなすのに視界は狭まる、頭は重い、すごいストレスに違いない。クルーも本当に大切なチームのメンバーだということだ。
ドライバーが主役と思われがちなレースだが、チームの1人1人の力が100%発揮できないと、いや、120%、150%発揮できるような空気にならないと、勝つ事はもちろん、24時間の戦いを完走することすら出来ない。
作業しやすいように、限られたスペースで徹底的に効率良く動かなければならないのがピット、モノの配置、パーツの置き場、作業導線、様々な約束事、チームによっては母国語も様々なことも日常茶飯事だ。三か国語、四カ国語が飛び交う事も珍しくない。
でも、一番大切なのはそこに流れるクルーがお互いに思いやり、色々なハードルを越えみんなが気持ちよくお互いの仕事をこなせる様にする空気を作る事だと私は思っている。
ル・マンのピットは機械やパーツ置き場や作業所というだけではなく、一人一人感情をもった人間が一番効率よく働き、24時間を一丸となって戦い抜く、いわばチームの心臓部なのだ。
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